


ギターが弾けるようになってくると、「いつか人前で弾いてみたい」「ライブをしてみたい」と思う人は多いと思います。
その夢は、ぜひ大切にしてください。
ただ、ライブを続けていくための現実は、とても地味です。
華やかなステージの裏側にあるのは、お金の計算と、一人ひとりへの声かけの積み重ねです。
この記事は、これからライブを目指す人に知っておいてほしい心構えです。一言でいうと、音楽を続けたければ、ビジネスを学んでください。
お金もうけの話ではありません。赤字で音楽が続かなくなる人を、一人でも減らしたいという話です。
前提:プロと初心者には、ものすごい開きがある
まず前提として、プロと初心者の間にはものすごい開きがあります。
演奏の技術だけではありません。お金、スタッフ、宣伝、人脈。持っているものがまったく違います。
でも、これは音楽に限った話ではなく、誰でもそうなんです。
商売でも同じです。駅前の大型店と、街角の小さなお店では、資金も品ぞろえも広告の量もまったく違います。
それでも、街角の小さなお店はちゃんと続いています。大型店と同じやり方で勝負していないからです。
- お客さんの顔と名前を覚えている
- 一人ひとりと会話をしている
- 身の丈に合ったお店の大きさで、無理をしていない

初心者のライブも同じです。プロと同じやり方をまねしても、うまくいきません。街角の小さなお店のやり方で、音楽を続けていけばいいのです。
音楽は「カタチ」から入りがち
音楽活動は、とにかくカタチから入りがちです。
高いギター、立派な機材、かっこいいアーティスト写真、有名なライブハウス、ちゃんとしたCD。
どれも気持ちはよくわかります。でも一度、自分に聞いてみてください。
それは「音楽」にお金を使っていますか? それとも「夢」や「イメージ」にお金を使っていますか?
カタチにこだわりすぎる音楽活動は、とてもお金がかかります。そして、お金が続かなくなったときに音楽も一緒に終わってしまいます。
素晴らしい音楽を作れば、お客さんは来るか?
否です。
どんなにいい曲でも、知ってもらわなければ、聴いてすらもらえません。
存在を知らない人は、ライブに来ることもCDを買うこともできません。当たり前のことですが、音楽をやっていると忘れがちです。
まずは身近な100人に知ってもらう。そして、その人たちにライブに来てもらう。
これは音楽に限らず、どのビジネスでも同じです。お店も会社も、まずは知ってもらうところから始まります。
営業はタダ。ライブはお金がかかる
ライブをすると、会場費やノルマ、チケット代、移動費などでお金が出ていきます。
一方で、営業はタダです。
「今度ライブするから来てね」と直接声をかける。SNSで近況を伝える。前回来てくれた人にお礼を言う。どれもお金はかかりません。
お金をかけてライブをする前に、お金のかからない営業を先にやる。順番を間違えないことが大切です。

収支を黒字にする
ライブは、収支を黒字にすることを目標にしてください。
「音楽なんだから赤字でもいい」と思っていると、いつか必ず続かなくなります。黒字であれば、次のライブができます。黒字が続けば、音楽も続きます。
ライブの前に考えたいこと
- 何人来てくれそうか、名前を挙げて数えられるか
- 会場費やノルマは、来てくれる人数で回収できるか
- 身の丈に合わない会場を借りようとしていないか
身の丈に合わない会場は、本当に必要?
大きな会場や有名なライブハウスで演奏するのは、たしかに憧れです。
でも、10人しか呼べないのに100人規模の会場を借りたら、赤字になるのは目に見えています。お客さんから見ても、ガラガラの会場は寂しいものです。
呼べる人数に合った会場を選ぶ。それだけで、赤字の多くは防げます。
お金をかけずにライブをする方法もある
ライブハウスだけがライブの場所ではありません。
たとえば、昼間は営業していないレストランやカフェに交渉して、その時間に演奏させてもらうという方法があります。
お店にとっては空いている時間に人が来てくれるし、あなたにとっては会場費をおさえてライブができる。お互いにとってうれしい形を考えるのも、ビジネスの考え方です。
先に集客をする
会場を決めてから「さあ、人を集めよう」では遅いです。
先に集客をしてから、ライブを決める。
「このくらいの人が来てくれそうだ」とわかってから会場を選べば、赤字になりにくくなります。
お客さんとの対話は24時間営業
集客は、ライブの前の数週間だけやるものではありません。
普段からお客さんと話し、SNSで近況を伝え、来てくれた人にお礼を言う。常にお客さんと対話をする。いわば24時間営業です。
ライブの日だけ「来てください」と言っても、人はなかなか動きません。普段からのつながりがあるからこそ、足を運んでくれます。
事務所はプロモーションしてくれない。ジブンでやる
人気アーティストのように、事務所がプロモーションしてくれるわけではありません。
ジブンでやるのです。
逆に考えてみてください。プロですら、お金をかけてプロモーションしてもらって、あの集客なのです。
何もしないで人が集まることはありません。だからこそ、自分で知ってもらう努力をした分だけ、ちゃんと結果につながります。
チケットは安くなくていい
「来てもらえないから」と、チケットをどんどん安くしたり、無料にしたりしていませんか?
チケットは安くなくていいです。
お金を払ってくれる人が、お客さんです。
お金を払ってでも聴きたいと思ってくれる人を、一人ずつ増やしていく。それが音楽を続けていくための、いちばん確かな道です。
まとめ:現実は地味。だから続けられる
まとめ
- 「夢」や「イメージ」にお金を使いすぎない
- いい音楽を作っても、知られなければ聴いてもらえない
- まずは身近な100人に知ってもらう
- 営業はタダ。ライブはお金がかかる。収支は黒字に
- 身の丈に合った会場を。お金をかけないライブの方法もある
- 先に集客。お客さんとの対話は24時間営業
- プロモーションはジブンでやる
- チケットは安くなくていい。お金を払ってくれる人がお客さん

声をかける。お礼を言う。収支を計算する。どれも地味な作業です。
でも、地味なことを積み重ねた人だけが、ライブを続けられます。そして音楽は、続けた人が、いちばん楽しめるものです。
ライブを目指すあなたも、まずは身近な人に「今こんな曲を練習してるんだ」と話すところから始めてみてください。
集客の考え方をもっと知りたい方は、集客の考え方がわかる本もあわせてどうぞ。
それでは、楽しい音楽ライフを!