

ギターを始めた人が最初にぶつかる大きな壁、それがFコードです。
「Fが押さえられなくてギターをやめた」という話は本当によく聞きますし、私自身も超初心者の頃はビビった音しか出せませんでした。
この記事では、Fコードが鳴らない原因と、いきなり全部押さえようとしない「段階的な練習法」をまとめます。
Fコードが難しいのは「あなたが下手だから」ではない
Fコードは、人差し指1本で6本の弦をまとめて押さえる「セーハ(バレー)」という押さえ方を使います。
CやGなど最初に覚えるコードとは、指の使い方がまったく違います。
つまり別の技術を新しく覚える段階なので、最初から鳴らないのは当たり前です。
多くの人は、毎日少しずつ練習して2週間〜1か月ほどで「なんとか鳴る」ところまで来ます。
Fコードの押さえ方
まずは完成形を確認しておきましょう。図は上が1弦(細い弦)、下が6弦(太い弦)です。

- 人差し指:1フレットの1〜6弦をまとめて押さえる(セーハ)
- 中指:3弦の2フレット
- 薬指:5弦の3フレット
- 小指:4弦の3フレット
人差し指は6本全部を押さえていますが、実際に人差し指の音が必要なのは1弦・2弦・6弦だけです。3〜5弦はほかの指が押さえてくれます。
これが後で出てくる「力を入れる場所」のヒントになります。
Fコードが鳴らない原因は4つ

1. 人差し指の「腹の真ん中」で押さえている
人差し指の腹には、関節のシワのところに弦が沈みやすいくぼみがあります。ここに1弦や2弦が当たると、どれだけ力を入れても音がビビります。
人差し指を少しだけ親指側に転がして、骨に近い硬い側面で押さえると、くぼみを避けやすくなります。
2. 人差し指がフレットから遠い
押さえる位置がフレットから離れるほど、強い力が必要になります。人差し指は1フレットの金属のすぐ手前(ナット側)に寄せましょう。
押さえる位置の基本はギターの弦の押し方で詳しく解説しています。
3. 指の力だけで押さえようとしている
セーハは握力勝負ではありません。親指でネックを強く挟むほど手が疲れて、長続きしません。
コツは腕の重さを使うことです。右腕のひじでギターのボディを軽く体に引き寄せ、左腕は肩の力を抜いて「ぶら下がる」くらいの感覚にすると、少ない力で弦が沈みます。
4. ギター側の問題(弦高が高い・弦が太い)
弦高が高いギターや太い弦では、上手な人でもFは苦しくなります。何週間やっても鳴らない場合は、楽器屋さんで弦高を見てもらうだけで一気に楽になることもあります。
指先の痛みや弦の太さについてはギターで指が痛いのはいつまで?も参考にしてください。
いきなり全部押さえない!Fコードの段階練習
Fで挫折する人の多くは、最初から6本全部をきれいに鳴らそうとして心が折れます。次の順番で、少しずつ完成形に近づけていきましょう。
ステップ1:まずは「簡単F」で曲を止めない

人差し指は1弦と2弦の2本だけ。5弦・6弦は弾きません。
これでも立派なFの響きになります。弾き語りなら、まずはこれで曲を最後まで止めずに弾けることを優先しましょう。
ステップ2:人差し指だけでセーハしてみる
ほかの指は使わず、人差し指だけで1フレットの6本を押さえ、1本ずつ弾いてみます。
鳴らない弦があったら、指の角度や位置を少しずつ変えて「どこなら鳴るか」を探す時間です。ここは1日1〜2分で十分です。
ステップ3:ほかの指を足す
人差し指のセーハに、中指→薬指→小指の順で1本ずつ足していきます。
足したら1弦ずつゆっくり弾いて、鳴っていない弦がどこかを確認しましょう。全部鳴らなくても、昨日より1本増えていればOKです。
ステップ4:ほかのコードとつなげる
形ができてきたら、C→FやF→Gのように、よく一緒に出てくるコードとの行き来を練習します。
最初はFの前で一瞬止まってもかまいません。チェンジの練習方法はギターコード練習のコツ3選で紹介しています。
練習のポイント
- F の練習は1回5分まで。長くやるより毎日ちょっと
- 全部鳴らなくても、曲の中では簡単Fでどんどん進む
- 手が疲れたら力みのサイン。一度手をぶらぶらさせてリセット
どうしても今はFを避けたいときの裏ワザ
カポタストでFのない調にする
カポを使えば、Fが出てこない押さえ方で同じ曲を弾けることがあります。たとえばカポ1でEの形を押さえるとFの音になります。
使い方はギターのカポタストとは?で解説しています。
「逃げ」ではなく「続けるための工夫」
簡単Fやカポを使うのは、ズルではありません。曲を弾く楽しさを先に味わった人のほうが、結果的にFも越えやすいです。
Fは、ギターを続けていれば必ずいつか鳴るようになります。そこまでギターをやめないことのほうがずっと大事です。
こんなときは無理をしないで
セーハは手首や親指の付け根に負担がかかりやすい押さえ方です。手首や親指の付け根の痛み、しびれが出たら練習を休み、続く場合は整形外科などで相談してください。
まとめ:Fコードは「順番」で越えられる
まとめ
- Fが鳴らないのは当たり前。2週間〜1か月で「なんとか鳴る」人が多い
- 人差し指は少し横に倒して、フレットのすぐ手前を押さえる
- 指の力ではなく腕の重さを使う
- 簡単F → 人差し指だけ → 指を足す → コードチェンジ、の順で練習
- カポや簡単Fで、まずは曲を楽しむのもアリ

Fコードは、自分ではどこが悪いのか一番わかりにくいコードです。人差し指の角度や親指の位置を少し直すだけで、急に鳴ることもよくあります。
「自分の押さえ方を見てほしい」という方は、オンラインギターレッスン(無料体験あり)で一緒にチェックしましょう。
それでは、楽しいギターライフを!